【実戦007】これぞエルモ囲いの実力!穴熊以上の堅さを見せる対振り最強の囲い【エルモ囲い】【四間飛車穴熊】
こんにちは、このめです!
今回は、私の研究しているエルモ囲いを採用して、四間飛車穴熊の攻略を図ってみました。
エルモ囲いについては、以下の記事などが参考になると思います。
【使用ソフト:Kristallweizen NNUE 4.83】
ソフト検討
本譜
本譜は研究範囲外ではありましたが、「エルモ囲いなら大丈夫だろう」という楽観的な考えで、こちら(先手番)から仕掛けていきました。(31手目)
実際にはソフト最善手を指せてはいなかったものの、ソフト評価値がそこまで下がることはなく、むしろ人間の感覚的には四間飛車側は指す手が難しかったのではないかと思います。
また、終盤はエルモ側の玉がかなり遠く、ゆっくりとした攻めでも穴熊に勝つことができました。
これはひとえにエルモ囲いの堅陣さの表れだと思います。
今回はこの棋譜をもとに、エルモ囲いでの攻め方を今一度共有したいと思います。
エルモ囲いでの攻め方
仕掛けるタイミング
ソフトはかなり早いタイミングで仕掛けることを推奨することが多いですが、私のような級位者であれば、相手から仕掛けられない限りエルモ囲いを完成させるのがセオリーです。
エルモ囲いを完成させた後、5七にいる銀を4六銀、3五銀と繰り出していく(以前の記事を参照)のですが、四間飛車側の銀が4三でなく3二にいる場合、いきなり3五歩と仕掛けることを個人的にオススメします。
なぜなら、いきなり▲4六銀と上がってしまうと、△4五歩▲3三角成△同銀と、四間飛車側の銀が3三の地点に来てしまい、攻めづらくなってしまうからです。(悪くなるわけではありませんが、感覚的な問題です。)
本譜31手目のようにいきなり3五歩と突いて仕掛けると、攻めが繋がりやすくなります。
40手目で銀損していますが、これは銀を取られるよりも相手の飛車の働きを悪くし、自分の飛車を活用できれば有利に立てるという考えによるものです。
実際に、タダの銀に飛びついた相手に対して、ソフトは悪手の評価を下しています。(37手目先後互角から、38手目で先手500点有利に)
この後は、9九香との両取りに気をつけながら飛車を成り込めれば、多少の悪手を放ってもエルモがペースを握ることができます。
穴熊攻略
再三述べているように、エルモ囲いは堅牢です。再生しながら戦っていれば、すぐに崩れることはなく、他の主要な囲いより玉の逃げ道も広くなっています。
本譜ではこれを活かしながら、と金と2枚の飛車を活用して穴熊攻略を目指しました。
穴熊攻略という点では、本譜のハイライトは73手目からになります。
エルモ玉はほぼゼット(王手がかからない)の状態で、相手がどのように攻めても玉は遠いまま。
対してこちらからは、と金攻めが意外と速く、5二と→6一とがかなり速いことが分かると思います。
79手目の7五桂は穴熊必殺の手筋で、即詰みではないものの、本譜のように詰めろから詰ませることができます。
穴熊に苦戦する級位者なら是非知っておきたいですね。
評価値(本譜)
本譜(解析結果コメント付き)
こちらは本譜のソフト解析結果を棋譜コメント欄に付与したものになります。
興味のある方はぜひご覧になってください。
評価値グラフ
本譜の評価値はこんな感じでした。
終始先手ペースだったことがわかります。なかなか良い結果だったことが伺えます。
一致率
最善手一致率は50%、最善手・次善手を合わせた一致率は77%と、会心の出来でした!
終盤はエルモ囲いが見た目以上にあまりに堅く、ゆっくりと落ち着いて攻めることができたのと、穴熊をパターンに沿ってしっかりと攻略できたことが良かったかなと思います。
今回はここまで。強くなるためにもっと頑張りたいと思います。
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