【実戦004】四間飛車vsエルモ囲い 対四間最強のエルモ囲いで流れるように勝つ!【四間飛車】【エルモ囲い】

2020年3月8日将棋,将棋実戦

こんにちは、このめです!

今回も実戦ということで、自分の指した棋譜(将棋倶楽部24より)を使って、簡単に自分なりの復習をしていきます。
【使用ソフト:Kristallweizen TOURNAMENT】

ソフト検討

本譜

以下が今回私の指した棋譜となります。(私が後手番です。)

今回は研究中のエルモ囲い(elmo囲い)で見事快勝を収めました!
エルモ囲いの攻め方についても触れながらソフトを用いて解説したいと思います。

序盤の駒組み

端歩を突く

まずは10手目の1四歩ですが、四間飛車側が穴熊に囲った場合、エルモ側は攻めが繋がりにくくなるため、初めに端歩を突いておくことで相手が穴熊に囲うかを聞いておきます。(手順にもよりますが、ソフト評価値もやや穴熊側に触れます。)
実戦は1六歩と突き返してきたため、美濃囲いの可能性が高くなり、実際に片美濃囲いに組まれました。

エルモ急戦の狙い

次に24手目。エルモ側の狙い筋は単純で、右側の銀を6四の地点まで持ってきた後、7筋の歩を7四歩→7五歩と伸ばして7筋・8筋の突破を狙うというものです。
6一の金は必ずしも5一金と寄せなければならないわけではなく、むしろソフト推奨手は放置や6二金と上がる手であることが多いため、本譜でも6一の地点で放置しています。(5一金と寄れば囲い自体は固くなりますが、打ち込みのが生まれたり、エルモ側の急戦が間に合わなくなったりします。)

飛車が取れそうだが

41手目に先手が7七飛と歩を取った局面、同角として飛車が取れそうですが、あえて取りませんでした。
理由は、飛車を取っても8八の地点にしか打てそうにないこと、相手に角2枚を有効に活用されそうであることなどがありますが、一番大きな理由はエルモ囲いが角より飛車に強いことです。
仮に飛車を封じ込めることに失敗し、相手の飛車が自陣に成ってきたとしても、エルモ囲いが横からの攻めに十分強いため、すぐに潰される心配はありません。
本譜は47手目に4二飛と回ってこられたため若干焦りましたが、こちらの攻めが圧倒的に速く、攻めによって上からの攻めの阻止に成功しました。

エルモ囲いについてもっと知りたい!という方は以下も合わせてご覧ください。

次の一手

ソフト最善手(29手目)

今回のハイライトは恐らくこの局面。
28手目に後手が6四銀と上がった局面ですが、先手の対応が意外と難しいようです。

下の棋譜例でソフト最善手の一つを見てみましょう。

29手目に6五歩と角交換を迫る手がソフト最善手の一つ。後手側は角交換をするも2~3筋の突破が見込めず、1一の地点を角打ちで狙われそうなので、こうなるとエルモ囲いを諦め、組み替えるしかありません。
この棋譜例のように進行していくならば、組み換え後の囲いには雁木囲いが有力だと思われます。(角を持たれていることに注意しながらの組み換え。)

29手目の最善手はもう一つあり、以下の方がソフト評価値では(誤差ですが)上回る模様。

7九金型にして居飛車の攻めに対応するのがソフト最善手のようです。この例のように進行すれば、これはこれで一局という感じがします。(ソフト評価値互角)
この棋譜では3四の歩は取られてしまいますが、3三歩打とすれば1一の香を角に狙われる心配が薄れます。また44手目に6二金と上がるのがソフトによく見られる形で、本来のエルモ囲い(5一金)よりも上部に手厚くなります。

評価値(本譜)

棋譜(解析結果コメント付き)

こちらは本譜のソフト解析結果を棋譜コメント欄に付与したものになります。
興味のある方はぜひご覧になってください。

評価値グラフ

本譜の評価値はこんな感じでした。

本譜の評価値

50手目の5二飛が悪手となっていますが、ソフト最善手は5五歩だった模様。ソフトの読み筋は上の解析結果付きの棋譜をご覧ください。

一致率

こちらがソフトとの一致率です。

一致率 先手 21% = 8/37 後手 56% = 21/37

ソフト最善手・次善手との一致率56%と高く、悪手2%・疑問手0%!
序盤を除けば一致率がより高くなるため、かなり良い結果が出せました。(エルモ囲いの研究成果が出せたのが一番大きいかもしれません。)

今回はここまで。強くなるためにもっと頑張りたいと思います。

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