【実戦006】ソフト推奨の向かい飛車で隙を与えず攻略!優秀なゴキ中対策とは?【このめ流向かい飛車】【ゴキゲン中飛車】
こんにちは、このめです!
今回は、以前の記事で紹介した「このめ流向かい飛車」の実戦例を紹介していきたいと思います。
ゴキゲン中飛車相手に猛烈な威力を発揮するこの戦法は、後手を持ってもソフトが評価する恐るべきゴキ中対策戦法となりますが、今回はさらに先手番で使用しました。
中終盤に甘いところがあり、際どい部分も散見されますが、序盤は参考にしていただけるところが多いと思いますので、ぜひご覧ください。
【使用ソフト:Kristallweizen NNUE 4.83】
ソフト検討
本譜
以下が今回私の指した棋譜となります。(私が先手番です。)
先ほども紹介しましたが、先手の戦法は「このめ流向かい飛車」。
力戦型になりやすく、指しこなすのは難しいものの、ゴキ中に対してほぼ確実に(ソフト評価値的に)有利に立つことが可能です。
序盤は相手の様子をうかがいながら、玉をある程度囲ったところで、このめ流向かい飛車のセオリー通り「端攻め」を決行しました。
自分では序盤は「途中で攻めが繋がらず相手がミスをしたため良くなったのではないか」と感じましたが、ソフト的にはそこまで悪くなかった模様。(評価値も序盤はずっと先手持ち。)
ただし、「もっと良い手があった」箇所が何箇所かあったため、今回は2箇所ピックアップします。
次の一手
ソフト最善手(29手目)
本譜は29手目に「攻めが繋がらない」と判断し、▲3八玉と玉を遠ざける手を指しましたが、これはソフト的には疑問手。実はもっと良い手があったようです。
以下の棋譜例を見てみましょう。
実はこの例のように、いきなり▲9五歩と仕掛ける手が成立しました。(以前の記事に類例あり)
この例では分かりづらいかもしれませんが、先手は角と相手の守り駒の交換を要求したり、歩を上手く活用して玉頭や桂頭を狙ったりすることで、少しずつ形勢を伸ばしていくことが可能です。
もう一例見てみましょう。▲9五歩△同歩▲同香△同香の場合を検討してみます。
人間ではなかなかここまでアクロバティックに手を進めることは厳しいと思われますが、それでもチマチマゴリゴリと攻めを繋いでいくことができるのは、このめ流向かい飛車ならではの業といえます。
ソフト最善手(42手目)
さて、もう1局面見てみましょう。
この局面でも「どうすれば良いかわからない」と思い、29手目と同様に玉を遠ざけましたが、ソフト的には悪手だったようです。
以下の棋譜例を見てみましょう。
これは明らかに決まっていますね。
▲9三香成△同香▲9四歩打に対して△9一香打としても、先手には歩がさらに2枚あるので、▲9三歩成から香車を奪っていくことができます。
(上の例のように進行した時点での先手の評価値は、およそ1000点。)
このめ流向かい飛車による端攻め、恐るべしですね。
評価値(本譜)
本譜(解析結果コメント付き)
こちらは本譜のソフト解析結果を棋譜コメント欄に付与したものになります。
興味のある方はぜひご覧になってください。
評価値グラフ
本譜の評価値はこんな感じでした。
序盤で怖気づいたり、終盤が危うかったりしたようですが、無事に勝ててよかったです。
一致率
こちらがソフトとの一致率です。
最善手・次善手合わせて59%と、比較的良い結果でした。
本局は終始「よくわからない」と思い、途中何回も「これはまずい」と感じながら指していたため、(悪手も多かったものの)全体を通して良い手が指せていたようで一安心です。
今回はここまで。強くなるためにもっと頑張りたいと思います。
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